犬の股関節形成不全を知る
大型犬に発生しやすい
股関節形成不全の症状
股関節形成不全になると股関節が変形し、歩き方がおかしくなります。
股関節形成不全は片足のみに起こることもありますが、多くの場合は両方に起こります。
症状はこれといった症状がないものから、非常に激しい跛行(はこう)(足を引きずったり、持ち上げて歩くこと)や、歩くことができなくなるものまで様々です。
一般的には、子犬の頃は症状が出ず、体が成犬の体に近づくころに異常が現れます。
この症状は時間がたつにつれ悪化することがあり、座ることを嫌がったり、段差を嫌ったり、立ちあがる時にもたつくなどの症状が現れます。
悪化するにつれ二次的な関節の病気、脱臼などを引き起こすこともあります。
股関節形成不全の原因
股関節の骨が十分に発達せず、大腿骨を受ける骨盤のくぼみが浅かったり、本来は丸いくぼみが扁平に変形していると、骨どうしがうまくかみ合わず、歩行の異常が起こります。
遺伝的な原因が主だと思われていましたが、最近では子供のころの環境からくることがあると分かりました。
子供のころに肥満から、股関節の骨や、骨と筋肉のバランスが崩れ股関節が十分に発達できなくなると考えられます。
股関節形成不全では小型犬や中型犬がなることはまれで、体重の重い大型犬に圧倒的多く見られます。
小型犬や中型犬より大型犬は成長過程において成長の度合いが大きく、成長期に体重が急激に増えるためと考えられています。
股関節形成不全の予防・診断・治療
診断
症状の観察、触診による股関節の動き具合や痛みの審査、X線診断によって診断します。
X線検査は診断の確定には不可欠ですが、適切な方法で行わなければなりません。
犬が動かないように、鎮静剤や麻酔により犬を正しい姿勢で患部を撮影します。
股関節形成不全のX線検査での評価は優から重度までの7段階に分かれています。
治療
治療はさまざまな事を考慮して、内科的治療か外科的治療科を選びます。
若い犬で股関節形成不全になったばかりの治療法としては、内科的治療を行い、安静にすることを一番に、体重管理、運動管理をしっかりと行います。
またある程度進行している場合は炎症薬や鎮痛剤などの薬物治療を行います。
この治療は痛みや炎症を抑え生活の質を高めるために行います。
この時も、食事管理や運動管理はきっちりと行います。
外科的治療を行うときには通常、内科的治療が効果を示さなくなったときや、犬の運動機能が損なわれた時に行います。